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あちゃー。。。 ⇒ そうなりますか。。。

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::002:: >> 縞乃尋下

縞乃尋下(しまのひろか)は33歳。もうすぐ34になる。
目が覚めるとそこは東京で、彼は長期出張を始めてかれこれ1年を迎える。
ベットから起き上がり、5分くらいじーっとしている。
今日、会社に行こうか。それとも仮病で休もうか。毎朝、考えている。
でもすぐに、それより朝食をどうしようか、と考え直す。気がつけば手にはリモコンがある。
テレビをつける。
民放を適当に切り替えて、最後には必ず、NHKの「おかあさんといっしょ」をみる。
最近、お兄さんとお姉さんが代わった。どちらも、昔の方が良かったと、思う。
お兄さんとお姉さんは、毎日、同じ笑顔をする。
そして同じ声のトーンで、「みんなぁー元気ぃ???」と、言う。
それが、好きだから、尋下はNHKをみている。

ぼてぼてと足をひきづって、浴室に向かう。
浴室はユニットなので、ドアを開けるとトイレが左側に、バスが右側に、同じ室内にある。
だいきらいだ、と毎朝、尋下はつぶやくことにしている。
きらいなものをきらい、と言い続けることは、きっと大事なんだ、と思うようにしている。
流量の少ないシャワーを浴びながら、昨晩のことを考えた。
帰宅して、ビールを飲み、その後のことはいつも、あまり覚えていない。
覚えていることと言えば、「昨晩のことは覚えていたくないんだ」という感情だけだ。
それを確認し、髪をシャワーで流しながら、呟いた。
「本当のオレん家のシャワーはもっと気持ちいいんだよ。。。」

通勤中にオガタから電話がきた。
オガタは尋下の上司であり、彼の会社の代表取締役でもある。
でも、尋下は電話に出ない。
(この時間帯は通勤中だから電話に出れないっていってんだろ。。。)
そう内心で叱咤し、携帯電話の「伝言」ボタンを押す。
すると、携帯電話はその不愉快な振動を止める。尋下はため息をつく。
きらいなものをきらい、と言い続けることは、きっと大事なんだ。
そう、また自分に確認するように心で呟きながら。

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テーマ:小説 - ジャンル:小説・文学

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